『ひとの名前が憶えられなくなった!?』脳 trivia17

教えて霜田先生! 知らなかった「脳トリヴィア」

5月16日
3473脳トリヴィア「記憶と睡眠 編」。それは○○では、ありません。それは脳の正常な働きなのです。

写真はアタリです。実際は作成中。

名前を憶えられないのは、脳が「重要ではない」と判断しているため

最近、多いのが「ひとの名前が憶えられなくなった」という方。「昔は憶えられたのに、憶えられなくなった」と。それで「脳が衰えたのかも」という相談です。

ですが、診察で話を聞くと「昔」というのが「子供の頃」であるのがほとんど。小学生や中学生の頃には同級生や先輩、後輩、先生、近所の大人など、皆の名前を記憶できた。でも最近は、なかなかひとの名前が憶えられなくなった。そういう悩みなのです。

ですが、実は、それは当たり前のこと。脳の衰えではないのです。

小中学生ぐらいの子どもの頃は、自分と関係のあるひとの数が限られていますよね。だいたい学校や近所のひとぐらい。つまり脳が憶えるべき情報が少なく、そのため皆の名前を憶えられたのです。

ところが大人になり社会人になると、仕事はもちろん、私生活でも、関係者の数が比べられないぐらいに多くなる。情報が格段に増えるわけで、それで皆の名前を憶えられなくなる。そしてそれは脳の正常な働きなのです。

というのは、脳には大事なことだけを優先して記憶しようとする働きがあります。対して、それ以外のことはイジェクト=排除しようとする。そうして能率的に記憶ができるようにしているのです。

ですので、名前を憶えられないのは、脳が「重要ではない」と判断しているため。そのひとの名前は憶えなくてよいのです。

だから子供の頃と比べても、まったく意味がありません。ひとの名前が憶えられなくなったと思っても慌てずに。そんなに深刻でないことがほとんどなのです。

霜田先生 プロフィール

霜田里絵 しもださとえ
医師・医学博士。順天堂大学卒業後、同大学病院の脳神経内科医局を経て、都内の病院勤務。2005年から銀座内科・神経内科クリニック院長を務めるとともに、2011年には医療法人ブレイン・ヘルスを設立、理事長に就任。パーキンソン病、アルツハイマー病、脳血管障害、頭痛、めまい、しびれ、などが専門。日本神経学会専門医、日本内科学会認定医、日本抗加齢医学会専門医、アメリカ抗加齢医学会専門医。主な著書に『「美人脳」のつくりかた』(マガジンハウス)、『40代から上り調子になる人の77の習慣』(文藝春秋)がある。

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