福田豊BLOG『今日も明日もロックンロール!』

福田 豊

ライター

1959年東京生まれ。ライター、編集者。もともとは建築家であったが、ひょんなことから、出版界に移籍。『エスクァイア日本版』広告営業、編集部の後、現職。『LEON』『OCEANS』『ENGINE』『MADURO』などの雑誌を中心に、時計、クルマ、ファッション、旅などなど、男性のライフスタイル全般について執筆。

第8回:King Crimson 『Red』 (1974年)

2017年5月5日
1月31日にジョン・ウェットンが死去。'70年代キング・クリムゾンの最後のボーカル&ベーシストとして、ふくだを魅力してくれた、ロックヒーローの冥福を祈ります。

毎年、1月と3月に時計の取材でスイスに出張しています。そのため年明けからしばらくは、いろいろと立て込むのが常。今年はそれに加えて予定外のこともあり、ずっとバタバタでした。そんなことから、このブログにまったく手がつけられず。でも、書きたいことはたくさんたまっているので、どんどん公開していければ、と思っています。

ということで、まずは、3ヶ月前の話題です。1月31日にジョン・ウェットンが死去。またひとり、ふくだのロックヒーローがいなくなってしまいました。

今度の悲報も、グレッグ・レイクのとき(第5回)と同じに、キング・クリムゾンのオフィシャルサイト「Discipline Global Mobile Ltd」からのメールで知りました。ジョン・ウェットンというと、デビューアルバムが全米ナンバー1にもなった、エイジアを思い出す方も多いでしょう。ですが、ふくだにとっては、やはりキング・クリムゾンのイメージがいちばんです。

ジョン・ウェットンは、グレッグ・レイク、ゴードン・ハスケル、ボズ・バレルに続く4代目のボーカリストとしてキング・クリムゾンに加入。歴代ボーカリストと同じくベースも担当し、ジョン・ウェットンのラウドでワイルドなプレイは、『Larks' Tongues In Aspic』(1973年)、『Starless And Bible Black』(1974年)、『Red』(1974年)の、オリジナル期キング・クリムゾン(1969~1974年)の最終3作のヘヴィでメタリックなサウンドを特徴づける大きな個性となっています。

そしてその最終3作を拡大したのが、12CD+DVD+Blue-rayの全15枚組『Larks' Tongues In Aspic』(2012年)、23CD+2DVD+2Blue-rayの全27枚組『Starless』(2014年)、21CD+DVD+2Blue-rayの全24枚組『The Road To Red』(2013年)の、いずれも大作のボックスセット。聴きどころはライヴです。

キング・クリムゾンはどの時代のライヴもよいのですが、この時期は格別。ジョン・ウェットンと同時に加入したビル・ブルーフォード(ドラムス)とデヴィッド・クロス(ヴァイオリン、メロトロン)と、そしてロバート・フリップ(ギター)の4人が渾然一体となったプレイは、スタジオ盤とはまったく違う迫力です。

この3つのボックスセットは各アルバムの発表時期のライヴを聴くことが可能。『The Road To Red』はその名のとおりに『Red』制作にいたるまでのツアーの記録で、解散後に発表されたライヴアルバム『USA』(1975年)の音源も収録。ライヴを重ねるごとに激しさの増すインタープレイは息を飲むほどの凄まじさで、その緊張感と重圧のためにデヴィッド・クロスが脱退。残った3人が限界を超え、レッドゾーンで制作したのが、最終作の『Red』であったのです。

しかし『Red』の発表前にロバート・フリップがキング・クリムゾンの解散を宣言。アルバムの完成度に満足していたジョン・ウェットンは大いに落胆したといいます。

できればレッドゾーンの先の、さらなる高みでのプレイも聴きたかった。ジョン・ウェットンの冥福を祈ります。

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プロフィール

1959年東京生まれ。ライター、編集者。もともとは建築家であったが、ひょんなことから、出版界に移籍。『エスクァイア日本版』広告営業、編集部の後、現職。『LEON』『OCEANS』『ENGINE』『MADURO』などの雑誌を中心に、時計、クルマ、ファッション、旅などなど、男性のライフスタイル全般について執筆。

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