福田豊BLOG『今日も明日もロックンロール!』

福田 豊

ライター

1959年東京生まれ。ライター、編集者。もともとは建築家であったが、ひょんなことから、出版界に移籍。『エスクァイア日本版』広告営業、編集部の後、現職。『LEON』『OCEANS』『ENGINE』『MADURO』などの雑誌を中心に、時計、クルマ、ファッション、旅などなど、男性のライフスタイル全般について執筆。

第17回:Aerosmith 『Rocks』 (1976年)

2018年3月6日
このところ、ずっと気になっているのが、エアロスミスの解散について。というのも、エアロスミスはふくだにとって、いろいろな思い出のある特別なバンドだから。そんなお話です。

また、あいだが空いてしまいました。すみません。書きたいことは、いっぱいあるのですが。

そのひとつが、ずっと気になっている、エアロスミスの解散について。ことの発端は、2016年の6月にフロントマンのスティーヴン・タイラーがラジオ番組で解散すると述べたこと。「来年、さよならツアーを行う」と宣言し、しかし相棒のジョー・ペリーはそれを否定。ですが2017年の5月から「さよならツアー」は行われ、ところがスティーヴン・タイラーはツアーの期間について訊かれると「永遠かな」というよくわからない返答。いわく「ザ・フーやキッスは解散ツアーを何度もしているだろう」と。まぁ、そのとおり、なんですけどね。

で、結局、どうなるのか。解散するならするで、日本でも解散ツアーをやってくれるのか、くれないのか。気になって仕方がない。エアロスミスは、ふくだにとって、特別な存在だからです。

ふくだがエアロスミスに出会ったのは、高校に入学したばかりのとき。日本でのデビュー作となった2ndアルバム『Get Your Wings』(1974年)を、発売とほぼ同時に購入したのがその最初でした。

改めて調べると、日本発売は1975年の5月21日で、本当に発売とほとんど同時に購入。そんなこともあり、周りの誰もエアロスミスのことは知らなかった。当時は、いまのように情報がないですから。当然、ふくだもエアロスミスなんていうバンドはまったく知らず、いわゆる「ジャケ買い」。あの頃に青春時代をおくった同世代なら、ジャケ買いの緊張感はおわかりでしょう。当時の高校生にとっては、LP1枚ってそりゃあ高価でしたから。

でも、それが大当たり。『Get Your Wings』は大のお気に入りとなり、そしてその後のエアロスミスの世界的大ブレークは、ご承知のとおり。

つまり、エロスミスは日本でデビューした瞬間から、ずっと聴いてきた。しかも誰に教えられたのでもない「自分で見つけた」という感じがする。そこが特別なんです。

また、初めてのライヴも特別でした。『Get Your Wings』の後に、3rd『Toys In The Attic』(1975年)、その次に1st『Aerosmith』(1973年)が発売。1976年に4th『Rocks』がリリースされ、1977年に「Rocks Tour」でエアロスミスが遂に初来日! その武道館公演を友人たちと、なんとアリーナ席で観ることができたのです。

当時のライヴは、いまのようなモッシュやサーフといった過激さこそなかったですが、しかしいま以上に熱かった。いまのように気軽にライヴを映像で観ることなんてできなかったですから、ライヴはまさに一期一会の「生」のもの。しかも人気急上昇中の新人バンドの初来日とあって、会場は凄まじい熱気。それで客電が消えると同時に、アリーナの客がステージへと突進したのです。

が、当時のアリーナ席は簡易な折りたたみ式のパイプ椅子で、椅子同士もしっかりつながれていなかったため次々と椅子が倒れ、それに躓きあちらこちらで客が転倒していった。で、まさしく、そのとき。ふくだと友人が走っている、その目の前の女性が転れたのを、「危ない!」とふたりで手を引き起こしたのですが、助けなかったら本当に危なかったはず。実際、当時は同様の事故が多かったそうです。

だからあれからたくさんのライヴに行っていますが、あんな鮮烈な思い出の残った、特別なライヴはほかにない。もちろん、ライヴの内容も飛び切り特別でした。なにしろ武道館のアリーナでオールスタンディングで間近で観たんですから。その後のライヴで何度も観ることになる、ミラーボールの回るなかでの「Train Kept A Rollin’」を目の前にした光景なんて、いまでもありありと思い出すことができます。

そして、もうひとつ。このライヴが特別だったのが、パンフレットです。

実は、ふくだは子供の頃から映画などのパンフレットを欠かさずに買うのが習慣。エアロスミスも、当然、買ったわけです。ところが、パンフレットを置いていた椅子がなぎ倒され、終演時にはどこにいったやら。つまりエアロスミスの初来日は唯一の失われたパンフレット。それが、ずうっと、心の隅に引っ掛かっていたのです。

しかしそれが2011年に、突然、解決。『Rocks』の発売35周年を記念した日本完全生産限定版『ロックス~35周年記念エディション』が発売、それに初来日公演のパンフレットのレプリカが付けられていたのです。

パンフレットは縮小版ですが、それでも大満足。だって、こんな偶然って、あります? ずっと気がかりだったパンフレットが再び手に入るなんて。まさに運命。エアロスミスはふくだにとって本当に特別なんです。

ちなみに、この限定版には、ほかに、ポスター、チケット、シングルジャケット3種、ポストカードが付属。CDには日本盤LPに付いていた金色の帯も再現されている、といった手の込みよう。もしパンフレットをなくしていなくても、絶対に買ってましたね。

と、まぁ、いろいろな意味で特別なエアロスミス。だからできれば解散して欲しくない。そして久々の来日を心待ちにしているのです。

blogger :福田 豊

プロフィール

1959年東京生まれ。ライター、編集者。もともとは建築家であったが、ひょんなことから、出版界に移籍。『エスクァイア日本版』広告営業、編集部の後、現職。『LEON』『OCEANS』『ENGINE』『MADURO』などの雑誌を中心に、時計、クルマ、ファッション、旅などなど、男性のライフスタイル全般について執筆。

福田 豊ブログ記事

RANKINGランキング

NEW新着

GENDERLESS紳士&淑女

MALE紳士

FEMALE淑女

top back