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ビクター、世界初8K60p/4K120p対応レーザープロジェクタ。125万円から – AV Watch

世界初の8K60p、4K120p入力をサポート。筐体そのままにレーザー搭載

新モデル群の特徴の1つが、8K表示・8K入力のサポート。

DLA-VS4810/DLA-V9Rに搭載していた「8K e-shift」技術を、3機種全てに展開。DCI 4K解像度のD-ILAデバイス(0.69型/4,096×2,160ドット)と、画素ずらし技術を組み合わせることにより、8K/8,192×4,320ドット(2D)の映像表示を実現した。

さらにV80R/V90Rの上位2モデルでは、シフト方向を従来の“斜め2方向”から、“上下左右4方向”に高速化した240Hz駆動の「8K e-shiftX」を新搭載。

D-ILAデバイスや周辺回路、シフト用デバイスを240Hz駆動させることで、異なる画素を瞬間的に投影。8Kネイティブ映像に迫る解像感を可能にした。

同社によれば、D-ILA素子の1画素サイズは約3.8マイクロメートルであり、8K e-shiftXにおいては、「1.9マイクロメートル(髪の毛の1/20程度)の距離を1秒間に240回動かす精度」を達成しているという。

DCI 4K解像度のD-ILAデバイス

V70Rは従来の斜め2方向(8K e-shift)、V80R/V90Rは上下左右4方向(8K e-shiftX)に画素を高速シフトさせることで8K解像度を生み出す。8K e-shiftXは、時計回りに右(A)→下(B)→左(C)→上(D)の順にシフト。映像回路はシフトの動きに同期し、ABCDの信号を出力する

家庭用プロジェクターとしては世界初となる、HDMIケーブル1本による8K入力もサポート。

搭載するHDMI入力2系統共に、最大48GbpsのHDMI2.1規格に対応。HDMIケーブル1本で8K出力できるNVIDIA製グラフィックボードや最新AVアンプと接続すれば、8K映像をそのまま投写できる。

対応する8K信号は、7,680×4,320:60/50/48/30/25/24pで、30pまでは非圧縮(A)・圧縮(B)の両方をサポート。48p以上はB対応で、クロマが4:2:0であればAにも対応する。

PC出力した8K映像

中央を拡大した画像

4K120p信号にも対応。処理をバイパスする低遅延モードを組み合わせることで、ハイフレームレートのゲームコンテンツを滑らかかつ低遅延に描写。最新ゲームの綺麗なグラフィックを、プロジェクターならではの大画面で楽しむことができる。

対応する4K信号は、3,840×2,160:120/100/60/50/30/25/24p、および4,096×2,160:120/100/60/50/30/25/24pで、どちらもAB両対応する。

8K60p、4K120p入力のサポートについて担当者は、「今はまだ8Kも4K120pも対応機が限られている。8K放送をHDMIケーブル1本で伝送できる8Kチューナーやレコーダーも存在しないのが現状だ。しかしユーザーが長期に渡って安心してハイエンドなホームシアターを楽しむには、映像の将来を見据えた入力信号をサポートすることが重要と考えた」と話す。

8K60p入力時のインフォメーション画像。入力信号が非圧縮(A)か、または圧縮(B)かも表示できる

4K120pでPCゲームを入力させた状態

従来の超高圧水銀ランプ(NSH 265W)から、青色レーザーダイオードを使った独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」に変更されているのもポイント。

レーザー光源は、水銀ランプやLEDよりも直進性に優れ光のロスが少なく、高エネルギーかつ長寿命というメリットを持つが、コストや冷却機構等の問題から、業務機やZ1など一部機種でしか採用していなかった。

新モデルでは、Z1などに使っていたダイオードよりも、コンパクトな高出力レーザーダイオードパッケージを採用。高効率化した光学エンジンとの組み合わせにより、前機種とほぼ同じ筐体を維持しながら、V70Rで2,200lm(前機種V7は1,900lm)、V80Rで2,500lm、そしてV90RでZ1と同じ3,000lm(V9Rは2,200lm)もの明るさを達成している。

高出力レーザーダイオードパッケージ

光出力の制御が瞬時に行なえる、レーザーならではのダイナミック光源制御も高画質化に寄与。従来の機械式絞り(アパーチャー)に比べて遅延が少なく、また映像シーンの明るさに応じて出力をダイナミックかつ高精度に制御することで、D-ILAデバイスの高コントラスト性能を最大化、3機種共に∞:1というダイナミックコントラスト値を実現している。

なお、D-ILAデバイスとワイヤーグリッド採用の光学エンジンによるネイティブコントラスト値は、V70Rで40,000:1(前機種V7は80,000:1)、V80Rで80,000:1、V90Rで100,000:1(V9Rは100,000:1)。

ダイナミックコントロールは、オフ/モード1/モード2を用意。モード1/2は映像信号の平均輝度に応じて光源を制御するもので、モード2は強めの制御になっている

光学部

V80R/V90Rでは、新しい光学システム「UltraーHigh Contrast Optics」を採用。プリズム偏光方向を改良することで、従来モデルと比べ約10%の出力アップを実現した。さらに光学系内部に新しいデバイスを追加することで、不要な反射光を抑制。「大きく謳ってはいないが、ANSIコントラストは2倍に向上している」という。

広色域を実現するシネマフィルターも用意。メニューのカラープロファイル設定から「BT.2020(ワイド)」を選ぶと、DCI-P3の広色域をカバーでき、BDやUHD BD、4K放送など広色域に撮影されたコンテンツを色彩豊かに描くことができる。シネマフィルター搭載機はV80R/V90Rで、V70Rは非搭載。

シネマフィルター搭載モデルのカラープロファイル設定

ダイナミックメタデータ「HDR10+」をプロジェクタ初対応

HDR機能も進化。従来のHDR10、HLGに加え、プロジェクターでは初となる「HDR10+」規格もサポートした。

HDR10+は、パナソニック、サムスン、20世紀フォックスら中心となって立ちあがった、スタティック(静的)メタデータ規格・HDR10のアップデート版。HDR10+コンテンツはシーン毎の輝度情報をメタデータとして埋め込めるため、映像機器側はシーン毎に応じたトーンマッピングが可能。結果、制作者の意図したHDR映像を忠実に再現できる、とされる。

JVCによれば、HDR10+成立後から、国内メーカーと協力し「プロジェクターのHDR10+認証仕様」の構築を規格団体に働きかけてきたとのこと。「HDR10+対応は、足かけ3年弱。直視型ディスプレイしかなかった技術/テスト仕様のプロジェクター版がようやく完成し、今回サポートすることができた。Frame Adapt HDRという高度なトーンマップも持っているが、HDR10+対応することで、ディレクターズインテンションに沿った画質を提供できるようになった」としている。

なおHDR10+は、Amazon Prime VideoやGoogle Play Movie、YouTubeの動画サービスほか、「ワンダーウーマン 1984」「アリータ:バトル・エンジェル」「1917 命をかけた伝令」「ボヘミアン・ラプソディ」「イノセンス」「メアリと魔女の花」「8K空撮夜景 SKY WALK」などのUHD BDタイトルに採用されている。

シーン毎の輝度情報を持つ、HDR10+規格をサポート

HDR10+コンテンツを再生した場合

プロジェクターでHDR映像を高画質に投影する、JVC独自の「Frame Adapt HDR」「Theater Optimizer」も引き続き搭載。Frame Adapt HDRでは、HDR10コンテンツをフレーム毎の最大輝度を独自のアルゴリズムでリアルタイム解析し、トーンマッピングを最適化。

さらに、ユーザーの使用環境によって異なるスクリーンサイズ・スクリーンゲイン情報の入力と、内部的に計測可能な明るさに紐付く情報をインテリジェントに演算し、それぞれの設置環境に合った最適なトーンマップ処理を自動で行なうTheater Optimizerも組み合わせることで、HDR映像の再現性を最大化。18bitレベルのガンマ処理により、明部の階調段差や暗部の黒潰れを抑え、高精度で滑らかなグラデーションの描写を可能とした。

Frame Adapt HDRが動作するのはHDR10コンテンツに限られるが、プレーヤーやレコーダーでHLG→HDR10変換させてプロジェクターに入力すれば、4K放送のHDR番組もFrame Adapt HDRで楽しむことができるという。

Frame Adapt HDRのイメージ

従来モデルにあった、各種映像処理技術や調整機能も引き続き搭載。

独自の残像低減技術「Clear Motion Drive」は補間アルゴリズムを見直すことで、オブジェクト境界における動き補償精度を向上。D-ILAデバイスの駆動を最適化するMotion Enhanceと組み合わせ、4K/8K映像をより滑らかに再現するという。なお、8K60pは動作、4K120p入力時は非動作となる。

ほかにも、設置状況や使用状況などで変化する光学特性を最適化する「オートキャリブレーション機能」、スクリーン特性によって生じる色のバランスを補正する「スクリーン補正モード」、レンズのシフト位置や画素調整などの設置調整内容を最大10個まで保存できる「設置設定」機能などを用意する。

全モデルにおいて、ISF認定を取得。V9RにあったTHX 4K DISPLAY規格に関しては、新モデルで取得の予定はないという。

V90Rの大口径100mmレンズ

V90Rは、16群18枚オールガラス・オールアルミ鏡筒レンズを搭載。上下100%・左右43%のシフト範囲を確保する100mmの大口径に加え、シフト時の色収差やにじみを抑制するEDレンズも5枚使用することで、画面の隅々まで鮮鋭な描写を実現した。V80R/V70Rは、15群17枚のオールガラスレンズで口径は65mm。シフト幅は上下80%・左右34%。

65mmレンズのDLA-V70R(左)と、100mmレンズのV90R

ズーム、フォーカス、シフト動作は全て電動。リモコンで操作できる

インターフェースは、48Gbps対応のHDMIが2系統ほか、制御用のRS232CとLAN端子、12V Trigger、サービス用USB端子を搭載。3Dシンクロ端子に、別売エミッター(PK-EM2)を接続し、3Dメガネを用意すれば3D視聴が可能。なお、3D再生時は2K3D信号をアップコンし、LRの4K映像で3Dにするため、e-shiftは非動作。最大4,096×2,160解像度で投写する。

HDMIは2系統とも、48GbpsのHDMI2.1規格をサポート

筐体デザインは前モデルを踏襲し、後面吸気・前面排気構造。重量は増しているが、従来の天吊り金具位置に対応したフットポイントを設けることで、新しい金具を用意することなく入れ替えできるようになっているという。

動作音は24dBで、消費電力は440W。

外形寸法は、V70R・V80Rが共通で500×515×234mm(幅×奥行き×高さ)、V90Rは500×518×234mm(同)。重量は、V70Rが22.5kg、V80Rが23.5kg、V90Rが25.5kg。

側面

背面

映像を見てみた

120インチのスクリーンで、新モデル群を視聴した。

レーザー光源の威力は絶大で、定評のあった前シリーズのHDR画質を上回るクオリティになっている。最上位V90Rはもはや別次元の域だが、V70Rでも十分に力強く、コントラストに富んだ映像が楽しめる。被写体の陰影も滑らかで、奥行き感も素晴らしい。

ダイナミックなコントラストを支える光源制御も動きがスムーズだ。シーン転換時の反応も、違和感がない。また、スクリーンに顔を近付けても、旧モデルで感じたようなジラつきが見られなかった。新モデルでは、処理を見直すことで投写映像のジラツキを局所的に抑えたとのこと。一段とクリアな投写品質になっているのも新モデルの持ち味だろう。

120インチでPCゲーム版「サイバーパンク2077」をプレイした。4K60p出力の状態では、画面の動きがガタガタで、街中の人物や看板・文字もブレてしまい、とても長時間見続けることができない。しかし4K120p出力で投写すると、キャラクターの視点をグリグリと動かしても画面の遷移がスムーズで、60pではブレて判別できなかったディテールまでハッキリと見て取ることができる。フレームレートを上げただけなのだが、画質も上がったようにも感じた。ともあれ、大画面でゲームを楽しむなら、ハイフレームレート対応は必須なのだと痛感させられた。

最後に、8K60p映像をPCから出力して、V90Rで視聴した。画面の周辺まで、まるでカミソリのように尖った鮮鋭な映像。直視型ディスプレイのような派手さや過度なシャープネスは皆無で、階調もしっとりと美しい。非常に自然で、スクリーンの前に立つと映像に飲み込まれそうになるほどの臨場感が味わえる。V90Rの真価が発揮するであろう、家庭向け8Kプレーヤーがまだ存在しないのが惜しまれるところだ。

前シリーズよりも価格は上がっているものの、そのクオリティや機能を見る限り、開発陣の“集大成的モデル”という言葉は決して大げさではなさそう。最新鋭のホームシアターを検討しているユーザーはもちろんのこと、「HDRはプロジェクターに不向き」と考え、ハイエンドのSDRプロジェクターからHDR対応機への乗り換えに迷っているユーザーなどは、是非一度体験すべきプロジェクターだろう。


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