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【重要ニュースまとめ(4/1~4/7)】NFT市場は下降傾向にある、The Blockがデータを公開。イギリス当局がステーキングの課税ガイダンスを作成 | 仮想通貨コラム | 仮想通貨の比較・ランキングならHEDGE GUIDE

今回は、4月1日〜4月7日の暗号資産・ブロックチェーン業界の重要ニュースについて、田上 智裕 氏(@tomohiro_tagami)に解説していただきました。

目次

  1. NFTのピークは既に過ぎ去ったというデータ
  2. イギリスでステーキングの課税ガイダンスが公開
  3. CosmosがIBCをアクティベート
  4. まとめ、著者の考察

今週(4月1日〜4月7日)の暗号資産・ブロックチェーン業界は、The BlockによるNFT市場はピークを過ぎたというデータが話題になりました。アメリカではNFTの販売方法に関してクリプトママが注意喚起を行なったり、イギリスでもステーキングに関する課税ガイダンスが発表されるなど、規制当局もトレンドを追う形で新たな動向を見せています。本記事では、1週間の重要ニュースを解説と共におさらいしていきます。

NFTのピークは既に過ぎ去ったというデータ

米暗号資産メディアThe Blockが、話題のNFTは既にピークを過ぎ去ったことを示すデータを公開しました。

公開されたデータでは、2月21日をピークにその後は1週間あたりの取引量が減少傾向にあるとされています。ピーク時は1億9,640万ドルを超えていた取引量も、3月末には3,432万ドルには下落する結果となりました。

The Blockは、NFT市場には引き続き著名人が参入してきているものの、市場は縮小傾向にあることがあらゆる数字から見て取ることができるとしています。

なお、NFT市場の推移について興味深いのは、そのほとんどがNBA Top Shotと共にあるということです。NBA Top Shotは、CryptoKittiesによってNFTおよびブロックチェーンゲームの市場を開拓してきたDapper Labsの運営するサービスで、NBAと提携することで試合中の得点シーンなどをNFT化して販売しています。

ピーク時1億9,640万ドルあったNFT市場全体の取引量のうち、64%にあたる1億2,530万ドルがNBA Top Shotのものだったといいます。3月末にも、依然として市場全体の半分をNBA Top Shotの取引が占めているものの、ピーク時の12%となる1,523万ドルにまで減少しました。

取引量以外に1週間あたりのユーザー数でも、NBA Top Shotと共にNFT市場は縮小しているみたいです。NFT市場全体のユーザー数のうち、NBA Top Shotのユーザー数は90%以上を占めているとされています。また3月21日から28日の1週間で、NFT市場全体のユーザー数は70%も減少しているとされました。

1週間あたりのNFT取引量。赤グラフのNBA Top Shot(64%)と青グラフのCryptoPunksでほとんどのシェアを占めていることがわかる

The Blockは、NFT市場のあらゆる数字は下降傾向にあるものの、NFTブームが過ぎ去ったかどうかを判断するのは早いと言及しています。

実際、今週米国で上映が始まった「ゴジラvsコング」のプロモーションにNFTが活用されるなど、その用途は次第に広がりつつあります。プロモーションでは、上映開始に合わせてオリジナルのNFTグッズを販売しました。既に1万ドル以上で購入されたものも出てきています。

また3月末には、米証券取引委員会(SEC)理事の”クリプトママ”Hester Peirce氏が、NFTを販売する際の証券法に関する注意喚起を行うなど、規制当局にもNFTの盛り上がりが認知されるようになってきました。

Peirce氏によると、NFTそのものは証券には該当しないものの、細分化したりまとめて販売したりする行為は証券法に抵触する可能性が高いとのことです。NFTだから規制は未整備ということではなく、将来的に過去の取り組みが起訴される可能性があることも認識しておく必要がありそうです。

【参照記事】Did we already see the peak of the NFT boom? The data say so

イギリスでステーキングの課税ガイダンスが公開

イギリスで、暗号資産に関する課税ガイダンスが公開されました。今回のガイダンスはステーキングに関する内容となっており、各国に先駆けての取り組みとなっています。

ガイダンスでは、ステーキングが課税対象となるかは「取引に該当するか」「組織」「リスク」「ビジネス性」といった要素を考慮する必要があるとされています。仮にステーキングが取引に該当しない場合は、マイニングと同様に雑収入として課税されるとのことです。

ステーキングは、保有する暗号資産をPoSネットワークに預ける(ステークという)ことで、PoWにおけるマイニングと同様に取引を検証および承認することができる仕組みです。その報酬として、マイニングと同様に新規発行される暗号資産を獲得することができます。

報酬として獲得した暗号資産は、当然ながら収入として扱われるため課税の対象となります。これまでは、各国でマイニングに関する税制は整備されていたものの、ステーキングについては整備されていませんでした。

今回のガイダンスは法律ではありませんが、英歳入関税庁(HMRC)の解釈を示すものとして公開されているため、将来的な税制の参考になりそうです。

なお、ステーキングに関する課税の取り扱いについては、米国のPOSAという団体が主導してロビイング活動を行なっています。POSAは、近年注目を集めるPoS(Proof of Stake)に関する業界団体です。立法および規制当局に対するPoSの理解を促すために設立された組織であり、2019年8月にPolychain CapitalやWeb3 Foundation、Solanaといった12の企業および団体によって設立されました。

POSAが最も懸念しているのがステーキングに関する税制であり、特に課税のタイミングについてです。ステーキングすることで報酬として暗号資産を受け取りますが、仮に受け取ったタイミングで課税されてしまう場合、ステーキング自体が減少してしまう可能性があると指摘しています。

そのためPOSAは、報酬を受け取ったタイミングではなく受け取った報酬を売却したタイミングで課税すべきと主張してきました。資産を売却したタイミングであれば暗号資産に限らず税が発生するため、特に違和感なくステーキングに取り組むことができます。

ステーキングは、PoSネットワークのセキュリティ(分散性)を保つために不可欠な仕組みであり、より多くのステーキングがされることで高いセキュリティを維持することが可能です。税制によってネットワークのセキュリティが低下してしまうことを避けるためにも、このような業界団体の取り組みは欠かせません。

【参照記事】CRYPTO40250 – Cryptoassets Manual – HMRC internal manual

CosmosがIBCをアクティベート

ブロックチェーンの抱えるインターオペラビリティ問題を解消するために取り組むCosmosが、異なるブロックチェーン同士による通信プロトコル「IBC(Inter Blockchain Communication)」をアクティベートしました。これにより、異なるブロックチェーン同士でトークンの送受信が可能となります。

現状のブロックチェーンには相互互換性(インターオペラビリティ)がないため、例えばビットコインをそのままイーサリアムで取り扱うことができません。そのため、異なるエコシステムを繋ぐことができず、開発者は1つ1つのブロックチェーンに対応しなければならないのです。

人気DeFiプロトコルのCompoundは、元々イーサリアム上でのみ稼働していましたが、イーサリアムのガス代が高騰する問題などをきっかけに独自のクロスチェーンプラットフォームであるGatewayを公開しています。

こういったブロックチェーンのインターオペラビリティ問題に取り組むプロジェクトとしては、Cosmosの他にPolkadotが有力です。Cosmosでは、IBCと呼ばれるクロスチェーンソリューションを開発しており、今回はこのIBCがコミュニティ投票によって有効化されたと発表されました。

IBCを使うことで、異なるブロックチェーン上に開発されたアプリケーションが、個別のブロックチェーンに対応するための開発を行うことなく、他のブロックチェーンエコシステムにアプリケーションを展開できるようになります。

IBCの展望としては、IBCに対応したブロックチェーンの数を増やしていく必要があるため、今後はIBCの導入先を拡大するための取り組みが行われることが予想されます。実際、今回の発表に合わせてCosmosの開発を行うTendermint社が、2,000万ドル規模のファンドを組成しました。

IBCを含むCosmosエコシステムを拡大するために積極投資していくとしており、特にDeFiプロトコルが対象になるといいます。なお既に、RegenやTerra、IRIS、Tgradeといったプロジェクトへの投資が行われていると発表されました。

【参照記事】Announcing Tendermint Ventures

まとめ、著者の考察

The Blockの公開したNFTのピークは既に過ぎ去ったというデータには少し驚きつつも、納得のいく状況であるとの印象を受けました。NBA Top Shotの盛り上がりは明らかにNFT市場全体に大きな影響を与えており、改めてその事実が数字となって出てきたといったところでしょうか。

こういった実際のデータを把握せずに、なんだか盛り上がっているからという理由で安易にNFT市場に参入してしまった企業の今後が気がかりです。

アメリカでもイギリスでも、最先端のトレンドをしっかりキャッチしつつ遅れを取らないように声明を出していく姿勢は、日本の当局も見習うべきではないでしょうか。ステーキングの課税ガイダンスもクリプトママの意見も、どちらも当局による法的な効力を持ったものではありませんが、当局はこういう風に考えているよという姿勢を見せることは、事業者にとっても有益なことだと思います。

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田上智裕

株式会社techtec 代表取締役。リクルートホールディングスでの全社ブロックチェーンR&Dを経験後、2018年に株式会社techtecを創業。「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル)」を運営。メディアでの執筆や海外での講演などを中心に、ブロックチェーン業界の発展にコミットしている。

田上智裕


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