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【MOVIEブログ】においのある映画祭 | cinemacafe.net

むかし、テレビ局で働いていた友人が「テレビ局の人間が一番テレビを見られてない」と言っていた。忙しすぎるから。それが本当かどうかはわからないけど、でも、それって食べ物を食べずに料理を作ってるようなもので、なんだかとっても変な話だなと思った。何が言いたいかと言うと、映画祭も全く同じで映画が好きでここで働いている人が大半なので、やっぱりスタッフも映画祭で映画を観るべきだと思うし(もちろん業務に支障があってはならない大前提はあるけど)、それで映画の楽しさを伝えていくべきじゃないかと。

ということで、今日は客として映画を1本観てきました。
ワールドフォーカス部門の台湾映画『弱くて強い女たち(英題: Little Big Women)』。東宝の先輩からオススメされていたのでチェックしてみたら、これが本当に素晴らしかった! 

『弱くて強い女たち』
台南の街で女一人で屋台からレストランを立ち上げ3人の娘を育て上げた母親の70歳の誕生日に20年前に家を出ていった夫の訃報が入ってきて、そこから色んな家族のドラマが繰り広げられていくストーリーなんだけど、母、娘、孫、愛人、兄弟、それぞれにそれぞれのドラマがあって、それはそれぞれに正しいというか、あるべき流れの中にたゆたっていて、家族というのは近くて遠い、遠くて近い、何とも厄介だけど、何ものにも代えがたい愛のあるもので、まぁ泣きました。薦めてくれた先輩にはもう感謝しかなくて、エンドロールのキャストスタッフの漢字が全てその人の名前に見えたくらい。今年のTIFFでの映画はこれで終えてもいいかも。大当たり。これがあるから映画祭はたまらない。めっけもんです。みなさんも是非! と言いたいんだけど、既に次の上映のチケットは売り切れてた…。どこかの配給会社さん、是非買い付けて日本で公開して下さい!

『サマーフィルムにのって』
あとは今日は少しだけ、本当に爪の垢のそのまたカスくらいだけ選考に関わった作品の『サマーフィルムにのって』の上映があったので、ちょっとだけご挨拶。先方からもTIFFで上映されて箔が付いたと言われて、たとえ少しでも関われたことにこちらこそ感謝した。こういうご縁も映画祭ならでは。『サマーフィルムにのって』も勝新と青春のミックスという映画好きにはたまらない何とも清々しい青春映画なんで、是非! と思ったものの、こっちもTIFFでの上映は今日だけだった…。でも、大丈夫。こっちは来年劇場公開されるから。

夜は昨日に続いて「アジア交流ラウンジ」へ行って、また是枝監督の名言に出会えた。是枝監督が目指したい映画祭の姿は「においのある映画祭」だと。つまりは映画祭というのは開催される街の人やお店や食べ物の記憶と結びつくべきもので、ただ映画を上映するだけではなく、そこににおいのある映画祭にしたいと。確かに僕も結構な数の海外の映画祭に参加したけど、その記憶はそこで会った人や美味しかった食べ物であることが多い。『君の名は。』の時に新海誠監督と行ったスペインのサンセバスチアン国際映画祭のバスクチーズケーキは今でこそコンビニでも買えるようになったけど、当時はあまりの美味しさに打ちのめされて、嫁子供にも食べさせたいと思って、日本まで無理やり持って帰ったこともあったなぁと。今年は叶わなかったけど、来年は東京にも美味しいお店はそれこそ星の数ほどあるので、そういうところで映画人が交流をして、そこからまた新たな映画が生まれて、それがまた映画祭で上映される。こんな幸せな循環ができたら本当に最高だと思う。

What a happy day! 今日は幸せな1日。

まだ3日目。ヤバイっす。


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